第7話　

　私は歯を食いしばって言った。「あなたが先に見捨てたんじゃない！」

　事故が起こってから今まで、彼が私に少しでも優しさを見せていれば、こんなに冷酷にはなっていなかった！

　私は山口瑞希と議論するつもりはなく、彼と彼の家族のすべての連絡先をブロックした。

　鈴木莉乃は既に検察に移送され、最終的に7年の判決を受け、私に二千万円を賠償することになった。

　裁判が終わった後、私は彼女に話しかけた。「事故を争いの道具にするのは面白かったか、鈴木莉乃？」

　彼女は憎々しげに私を見つめ、「あなたは命が助かっただけで、偶然に隠しカメラを仕込んでいただけよ。そうじゃなきゃ、負けるのはあなただった！」

　私は笑った。「そうかもしれない。でも、あなたが運良く上に行っても、山口瑞希はただの無一文よ。私たちが離婚したら、彼は一文無しになる。私が事故で亡くなったら、全ての遺産は赤十字に寄付されるわ。あなたも彼も一銭も手に入らない！」

　鈴木莉乃は功利的で俗物的な人間だ。

　この言葉を聞いて、彼女は怒りと悔しさで目を赤くした。

　「松井奏、お前が私を嵌めたんだ！お前は死ぬべきだ！」

　鈴木莉乃は私に殴りかかろうとしたが、法警に押さえつけられた。

　私はニヤリと笑って出口に向かった。

　すると、1ヶ月後、裁判所の外で再び山口瑞希に出会った。

　彼の研究室は資金不足で新しいスポンサーが見つからず、家族は私の会社から八千万円の賠償を請求され、彼の情人は刑務所に送られた......様々なことが上手くいかず、彼は白髪が増えた。

　山口瑞希は私の前に立ちふさがり、目を血走らせて言った。「これで満足か？」

　私はもう彼に冷静に対応できる。「満足ではないわ。まだあなたとは離婚していないし、あなたもまだ元気そうだし」

　山口瑞希は怒って言った。「お前に一文無しになるなんて要求は過剰だ。俺はお前の財産を守ってきたし、これまでお前と一緒に頑張ってきたんだ…せめて三分の一はくれ！」

　私の家族には親戚がほとんどいないし、誰も私の遺産を奪おうとは思っていない。彼が言う「財産を守るために苦労した」というのはどこから来た話なのか？

　彼が私と一緒に頑張ったなんて…笑わせる。

　彼とその家族は私の血を吸っているようなものだ。

　彼らが私にお金を稼ぐのではなく、少しでも無駄遣いをしないよう